1-3 室内環境とエネルギー
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「暑さ」と「寒さ」の指標で示したように、人に暑さや寒さのストレスを感じさせないためには「気温」「湿度」「放射」などの温熱感覚要素を適度に調整する必要がある。
もしも外の環境が適度な状態ならば、室内も自然の状態で特に調整の必要は無い。多少のストレスを感じる場合では窓を開けて通風したり、ブラインドの開け閉めで日射量を変えるなどの方法で室内環境を適度に調整することができる。
しかし、冬期は暖房、夏期は冷房により室内環境を調節する必要がある。場合によっては加湿や除湿も必要となる。これには暖房器やエアコンなど、必ずエネルギーを消費する機器の運転が伴う。機器によって消費するエネルギーは異なり、電気、ガス、灯油、薪、ペレットなどを燃料とする。
ここで問題となるのは、化石燃料と原子力発電所である。化石燃料の消費には必ず二酸化炭素の発生を伴い、地球の温室化を促す。ただし、二酸化炭素などの温室効果ガスと地球の温暖化に絶対的な相関関係があるかどうかはここでは言及しない。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)や専門書をご参考いただきたい。
問題として言及したいのは、エネルギー資源の争奪を発端とした国家間の紛争や原子力発電所の事故による放射能汚染である。これらエネルギーに関連する問題は過去から現在にかけて、人類と地球環境の存続を危うくしている。日本でも福島第一原子力発電所から放出された放射性物質が広範囲の土地や海を汚染した。
問題の根本的な解決策はエネルギー消費の抑制である。室内環境を快適に調整するためにはエネルギーの消費が前提となるが、様々な工夫によって消費を抑えることは可能である。後ほど詳しく説明するが、建物の断熱化や太陽熱の利用などにより省エネルギーで快適な室内環境を実現する。