ホウ酸・ホウ砂の役割

セルロースファイバー断熱材には、ホウ酸とホウ砂が混和されています。
その役割と混和量について解説いたします。
ホウ酸・ホウ砂は、次の2つの燃焼を抑制します。
1. セルロースファイバーの表面の炎が燃え広がり
2. セルロースファイバー内部のくすぶり燃焼
ホウ酸は、1と2の両方を抑制し、ホウ砂は1のみを抑制します。ホウ酸だけで十分に思いますが、ホウ酸は酸性のために金属を腐食させる恐れがあります。
そのため、セルロースファイバーではアルカリ性のホウ砂も加え、ホウ酸を中和します。
ただし、ホウ砂の量が多いと、くすぶり燃焼を助長させる恐れがあるため、CFマイスター東海ではホウ砂の量を必要最小限に留めます。
メーカーによっては、ホウ酸より安価なホウ砂を多く混入する場合があるようです。

最近よく、「ホウ酸・ホウ砂の全体に対する割合はいくつですか?」との質問を受けます。
ECO工場は小ロットでの生産が可能なので、「ご希望の割合で混合できますよ。」とお答えしますが、大切なのはホウ酸とホウ砂の混合比であることを付け加えて説明します。
また、ホウ酸・ホウ砂の割合が大きくなるほどセルロースファイバー断熱材自体の断熱性能が低下するのでバランスが大切なのです。
ホウ酸・ホウ砂の割合だけをセールストークにするメーカーは、この辺りのことを考慮していないのでは?と疑ってしまいます。