セルロースファイバーは、元々の原料である木の繊維がそのまま残り、木と同様に湿気を吸ったり吐いたりする機能があります。
よく乾燥した木でも、自然の状態では含水率がゼロになることはありません。木質繊維は、含水率30%までは、空気中の水蒸気を結合水として吸湿します。結合水は、液体状の”水”ではないので、木が濡れた状態にはなりません。
計算上、セルロースファイバーは1kg当たりで約125gの湿気を吸収します。家1軒で使用される約1トンのセルロースファイバーは、およそ90kgの湿気を吸収する容量があります。一般家庭で生活により排出される水蒸気は1日あたり10kgなので、十分な容量です。さらに、室内よりも屋外が乾燥している場合は、セルロースファイバーは湿気をため込まず屋外へ放出するので、素材内部を乾燥状態に保つことができます。
この湿気を通す能力のおかげで、冬期の結露防止のために必要とされる、防湿層(ビニールシート)を貼ることなく、内部結露が発生する危険が少ないのです。
防湿層は冬の結露防止に役立つ一方、夏期に湿度の高い東海地区(岐阜、愛知、三重、静岡)で防湿層を貼ると、室内冷房による逆転結露が発生する危険性があるので注意が必要です。
このように、セルロースファイバーは冬も夏も結露の心配がなく、建物の耐久性を向上します。
セルロースファイバーが結露しない理由について、詳しくはこちらをご覧下さい。
「なぜ、CFマイスターの断熱は結露しないか?」